注文住宅の階段の適切な幅について

階段,イメージ

マルケンホームからのご案内

注文住宅を設計する際、階段の幅は使い勝手や安全性、デザインの観点から重要な要素になります。

適切な幅を決めるためには、日本の建築基準法や住宅の用途、家族構成、バリアフリー対応などを考慮する必要があります。

ここでは、階段の幅について詳しく解説します。

目次

建築基準法における最低基準

日本の建築基準法では、階段の寸法について以下のような最低基準が定められています。

階段の有効幅

  • 75cm以上(手すりや壁を除いた有効な幅)
  • ただし、住宅以外の用途(店舗や事務所など)の場合は 90cm以上

つまり、最低でも 75cm以上 の階段幅を確保する必要がありますが、実際の設計では 90cm以上 を推奨します。

蹴上げ(段の高さ)と踏面(奥行)

  • 蹴上げ(1段の高さ):23cm以下
  • 踏面(足を乗せる部分の奥行き):15cm以上(推奨は22~25cm)

これらの数値は、階段を上り下りする際の快適さや安全性を左右します。

特に高齢者や子供がいる家庭では、蹴上げを 18cm以下 にするのが理想です。

快適な階段幅の目安

最低基準を満たしていれば法的には問題ありませんが、実際の住み心地や動線を考えると、以下の幅が理想的です。

一人で通る場合

  • 90cm:標準的な住宅の階段幅
  • 100cm:余裕があり、手すりをつけても狭さを感じにくい

すれ違いを考慮する場合

  • 110cm:大人同士がすれ違える
  • 120cm以上:荷物を持ちながらの移動や、子供・高齢者とのすれ違いがスムーズ

広い階段のメリット

  • 大きな家具や家電の搬入がしやすい
  • 視覚的に開放感が生まれる
  • バリアフリー対応しやすい(将来的な車椅子利用も考慮可能)

家の間取りやデザインとのバランス

階段の幅を広くすると快適になりますが、その分設置スペースが必要になります。

特に階段室の面積を考慮して、適切なバランスを取ることが重要です。

コンパクトな間取りの場合

  • 90cm前後 の幅が一般的
  • スペースを節約するために「折り返し階段」や「らせん階段」を検討

広いリビングと調和させる場合

  • 100cm以上 の階段幅が推奨
  • 「リビング階段」などデザイン性を重視

階段幅と安全性の関係

階段は事故の発生しやすい場所なので、以下のポイントも考慮して設計しましょう。

手すりの設置

  • 片側だけでなく、両側に手すりを設置 するのが理想
  • 高齢者や子供がいる場合は 35~85cmの高さ に手すりを配置

踏面の滑り止め対策

  • 木製の場合:滑りにくい加工を施す
  • カーペットやクッション材の活用
  • 滑り止めテープの設置

照明の確保

  • 階段の足元が見やすいように、センサーライトや間接照明を活用
  • 特に夜間の転倒防止として、手すりと合わせて光のガイドを作る

注文住宅でおすすめの階段幅

以下の用途に応じた推奨幅をまとめました。

階段の用途推奨幅
一般的な住宅90~100cm
すれ違いを考慮110~120cm
バリアフリー対応120cm以上
リビング階段(開放感重視)100~120cm
コンパクトな住宅75~90cm

まとめ

階段幅の基本

  • 最低 75cm(建築基準法)
  • 推奨は 90~100cm(快適に使用するため)

すれ違いやバリアフリーを考慮するなら

  • 110cm以上(大人がすれ違える)
  • 120cm以上(将来的なバリアフリー対策)

安全性の確保

  • 手すりを両側につける
  • 踏面の滑り止め対策
  • 照明を工夫して足元を明るく

注文住宅では、階段の幅を適切に設計することで、日々の暮らしの快適さが大きく変わります。

家族のライフスタイルに合った設計を取り入れ、安全性とデザインを両立させた理想の階段を実現しましょう。

以上、注文住宅の階段の適切な幅についてでした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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